気になる顔や体のシミ。
「どうにかして消したい!」
「普段の食生活を見直すことで、消すことはできないの?」
今すぐシミを消す!ということは残念ながら食事では難しいですが、摂り続けることによって少しずつシミを薄くしたり、これからできるシミを防ぐということは可能です。
そのためには、シミに効果的な栄養素を含む食品を、毎日の食生活に積極的に取り入れることが大切です。
シミ消しに効果的な栄養素とは?
シミ消しに効果的な栄養素には、ビタミンCやβ-カロテン、ビタミンEなどが代表的です。
これらを多く含む食品の代表は、ズバリ「野菜」です。
「野菜嫌いだから無理~!」
なんて声も聞こえてきそうですが、気になるシミを消したいのであれば、ぜひ積極的に摂っていきましょう!
含まれる栄養素ごとに、どんな野菜が「シミ消し」に効果的なのか順にみていきたいと思います。
シミに効果的な栄養素①「ビタミンC」
ビタミンCは、メラニン生成に関わる「チロキナーゼ」という酵素の働きを阻害し、シミを予防することができます。
また、できてしまったシミに対しても、メラニン色素を無色還元する効果があり、シミを薄くすることができると考えられています。
ビタミンCを多く含む野菜
①ピーマン
意外と知らない方多いかと思いますが、実はピーマンは「ビタミンC」がトップクラスに含まれている野菜なんです。
あまり「ピーマン=ビタミンC」っていうイメージないですもんね。
しかもピーマンのすごいところは、「加熱してもビタミンCが壊れない」というところ。
さらに、壊れないだけでなく、「加熱することでビタミンの吸収がさらに良くなる」というから驚きなんです。
ビタミンCって「熱に弱い」といいますよね。
熱に弱いから、加熱しないで生で食べなきゃ意味ないんじゃない?
そうなんです。ビタミンCは、本来は熱に弱いもの。
水溶性で加熱によって失いやすいビタミンCですが、ピーマンにはビタミンCを熱から守り、さらに吸収を助ける「ビタミンP」も配合されています。
そのため、加熱調理してもビタミンCが壊れることがありません。
ピーマンは生ではちょっと食べにくいですが、肉などと一緒に炒めればいろどりもよく、おいしく食べられますよね。
また、ピーマンには、ビタミンCだけでなく、抗酸化作用のあるβ‐カロテンも豊富なため、シミ対策にはもってこいの野菜といえます。
青ピーマンだけでなく、赤や黄ピーマンにもビタミンCは豊富なので、積極的に取り入れていきましょう。
②菜の花
最近は栽培法も広がり、1年を通して手に入れることも可能ですが、一番多く出回る旬の時期は冬の終わりから春にかけて。
菜の花のつぼみの部分には栄養がぎっしり詰まっていて、含まれるビタミンCはほうれん草の約4倍言われています。
さらに、抗酸化効果の高いβ‐カロテンもピーマンの約5倍含まれています。
辛子あえや、おひたしなどが一般的ですが、ビタミンCは水溶性なので、茹ですぎ注意です。
ビタミンCなるべく壊さないように食べるには、炒め調理の方がおすすめ。
菜の花はパスタにもよく合うので、オリーブオイルで炒めて、魚介類などといっしょにいただくのもいいですね。
③ブロッコリー
ブロッコリーにも、ビタミンCが豊富に含まれています。
また、ビタミンCだけでなく、抗酸化効果が高くシミ予防に効果的なビタミンEやカリウム、葉酸、ビタミンKなど、シミ以外にも美肌効果が期待できる「栄養満点」な野菜です。
ブロッコリーも茹でて食べることが多いと思いますが、ビタミンCは水溶性なので、お湯に溶けだしてしまいます。
ブロッコリーの栄養をまるごと摂るには、スープやシチューなどでいただくのがおすすめです。
ブロッコリーの栄養は「つぼみの部分」だけに含まれていると思いがちですが、「茎の部分」にも、ビタミンCを始め、たくさんの栄養が含まれています。
茎は固いから捨ててしまおう、と思わず、細かく刻んだり工夫して茎の部分もちゃんと利用しましょう。
④カリフラワー
ブロッコリーほど他の栄養素は多く含まれていませんが、ビタミンCに関していえば、カリフラワーもブロッコリーに負けないくらい含まれています。
さらに、注目したいのが、カリフラワーのビタミンCは、ブロッコリーに比べて水に溶けにくく、熱にも強いということ。
これは、ブロッコリーよりカリフラワーの方が組織がしっかりしていることが理由のようです。
カリフラワーの茎にもしっかりビタミンCが含まれているので、ブロッコリーと同様、茎まで利用しましょう。
シミに効果的な栄養素②「β―カロテン」
β―カロテンは、抗酸化効果が非常に高く、シミの原因となる活性酸素を減らす働きをするほか、
「メラニンの生成を抑える」効果があることも、研究により明らかになっています。
β―カロテンを多く含む野菜
モロヘイヤ
モロヘイヤに含まれるβ―カロテンは、ほうれん草の約2倍といわれており、野菜の中でもずば抜けています。
β―カロテン以外にも、ビタミンB群、ビタミンC、葉酸、ビオチンなどといった美肌作りには欠かせない栄養素も豊富に含まれているのが特徴です。
モロヘイヤは葉の部分のみ食べることが多いですが、ブロッコリーなどと同様、茎の部分にも栄養が含まれているので、捨てずに調理することをおすすめします。
茹でる場合、葉の部分は柔らかいので、20秒ほど茹でればOKですが、茎は少し硬いので、葉の部分とは別にして、長めに茹でると柔らかくなって食べやすいです。
β-カロテンは、油に溶けやすい脂溶性ビタミンなので、油といっしょに調理することで吸収力がアップします。
おひたしなどでいただくことの多いモロヘイヤですが、炒め物にする方がよりシミには効果的といえますね。
ニンジン
モロヘイヤに続いてβ-カロテンを多く含む野菜は「ニンジン」です。
ニンジンにβ-カロテンが多いことは、比較的よく知られているかと思います。
β-カロテンとは、カロテノイドという色素の一種で、だいだい色をしています。
ニンジンのだいだい色は、β-カロテンに由来するものなんですね。
ニンジンを食べるときに皮はむいて捨ててしまう、という方、ほとんどだと思いますが、実は、ニンジンの皮には、中心部と比べてβ-カロテンは2.5倍も含まれているんです。
できれば、皮はむかずにそのまま食べてしまう方が、β-カロテンをより多く摂取でき、シミにも効果的。
どうしても「皮つきには違和感がある」という場合は、できるだけ薄く皮をむき、せっかくの栄養を無駄にしてしまわないようにしたいですね。
さらに、ニンジンは、生で食べるより、加熱するほうが、栄養の吸収率がアップします。
生で食べると、ニンジンに含まれる酵素の働きによって、ビタミンCなどの栄養素を破壊してしまいます。
ニンジンに含まれている酵素は、加熱によって壊してしまった方がいい、と言われているほど。
加熱することにより、β-カロテンの吸収率も2倍にアップします。
さらに、生のニンジンから吸収されるβ-カロテンはたったの8%程度ですが、油調理によって、70%も吸収されるようになるんです。
シミを消したければ、「ニンジンサラダ」よりも「ニンジン炒め」ですね。
ほうれん草
ほうれん草もβ-カロテンが豊富な野菜のひとつです。
さらに、ビタミンCも多く含まれるので、シミ対策には効果的。
また、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンEといった、「皮膚や粘膜を健康に保ったり、肌の新陳代謝を促進する栄養素」が多いのも特徴です。
皮膚が健康で、ターンオーバーが正常に行われていれば、シミはできにくくなります。
ほうれん草に含まれる水溶性のビタミンを守るためにも、おひたしなどにする場合はさっと茹でるようにしましょう。
「ほうれん草のバター炒め」などの油を使った調理法は、β-カロテンの吸収を高めるのでおすすめです。
かぼちゃ
かぼちゃにも、ほうれん草と同様、β-カロテンとビタミンCが多く含まれています。
通常、ビタミンCは加熱によって失われてしまいますが、かぼちゃのビタミンCは、でんぷん多く配合されているため壊れにくいと言われています。
かぼちゃは、加熱せずには食べられないので、ありがたいことですね。
「かぼちゃの煮物」でも、ビタミンCをしっかり摂取できます。
さらに、ビタミンEも多いため、シミの原因「活性酸素」の働きを抑えてくれるのも特徴です。
シミに効果的な栄養素③「ビタミンE」
ビタミンEには、血行を促進して、新陳代謝を整える働きがあり、メラニンの働きを抑え、シミやそばかすを予防します。
また、抗酸化効果が高いので、シミだけでなく、しわやくすみなど、老化が原因で起こる肌トラブルにも効果的。
ビタミンCと相性が良く、同時に摂取するとビタミンEがより効率よく働くことができます。
ビタミンEを多く含む野菜
トマト
トマトにはビタミンEが豊富に含まれている代表的な野菜です。
さらに、ビタミンEだけでなく、同じく抗酸化効果の高い「リコピン」が多く含まれているのも大きなポイント。
メラニンの生成を防ぎ、肌のうるおいやハリをアップさせる効果も期待できます。
リコピンは熱に強く、油といっしょに摂取すると吸収率が高まります。
また、ビタミンEも脂溶性で、加熱しても失われないビタミンなので、じっくり煮込んで、ソースやスープにするのがおすすめです。
ランチに行っても、パスタは「トマトソース」をチョイスするようにすると、シミ対策に良いですね。
トウガラシ
トウガラシにもビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンEのほかにもシミ対策に効果的な、ビタミンCやβカロテンも多く含まれているので理想的。
辛くてなかなか量を食べることが出来ないですが、毎日の料理にほんのちょっとアクセントとして加えるようにすると良いでしょう。
トウガラシの辛味成分(カプサイシン)によって、料理を薄味にしても物足りなさを感じないため、減塩にもなりますよ。
ただし、カプサイシンは胃腸に刺激を与えるので、摂りすぎに注意しましょう。
落花生
落花生もビタミンEの含有量の多い野菜のひとつです。
さらに、落花生の渋皮には「レスベラトール」というポリフェノールが含まれています。
レスベラトールには、肌のターンオーバーを正常化し、肌のうるおいや弾力を守る効果や、メラニン色素のもとである「チロキナーゼ」の働きを抑制する効果があります。
シミをはじめ、しわやたるみなどのあらゆる肌悩みに効果的な栄養素です。
おやつタイムには、是非「落花生」を取り入れて、美肌をキープしたいものですね。
シミを増やす野菜には要注意!!
これまで、シミを消すために効果的な野菜には、どんなものがあるか、見てきましたが、中には、逆に「シミを増やしてしまう野菜」があることをご存知でしたか?
どんな野菜が、シミを増やしてしまうのかというと、「ソラレン」という物質を含むものです。
ソラレンは、「紫外線の吸収を高めて、しみやそばかすをできやすくする」というやっかいな物質。
ソラレンを多く含む野菜には、パセリ、セロリ、きゅうり、三つ葉、春菊などが挙げられます。
果物では、レモンやミカンなどの柑橘系や、キウイにも多く含まれます。
「レモン」や「みかん」などは、「ビタミンCを含む食品の代表だ!」と思って、積極的に摂ってきた方も多いのではないでしょうか?
確かに、これらの野菜・果物には、シミを防ぐビタミンCも多く含まれていますが、同時にソラレンも多く含まれているので、注意が必要なんです。
ソラレンが紫外線の吸収を高めるのは、摂取した後の約7時間ほどといわれています。
そのため、シミ防ぐには、朝食にソラレンを多く含む野菜・果物は食べないようにしましょう。
せっかく日焼け止めを塗って外出したとしても、朝食で、ソラレンを摂取していると、肌が紫外線をどんどん吸収してしまいます。
その結果、シミやそばかすだらけのお肌に!
・・・そんなことは避けたいですよね。
まとめ
以上、「シミやそばかすを消すのに効果的な野菜」についてみてきましたが、大切なのは、毎日、継続してこれらの野菜を摂り続けることです。
継続して毎日の食事に取り入れることによって、少しずつ、気になるシミは改善の方向へ向かうでしょう。
今日、「ビタミンCやβカロテン、ビタミンEを含む野菜をたくさん食べたから、すぐにしみは消えるわ!」なんて即効性はなく、何か月、何年と長いスパンでみて、ようやく効果が表れるものと思ってよいでしょう。
今、すでにある、「濃くてはっきりとしたシミ」をすぐに消したいのであれば、クリニックでのレーザー治療をおすすめします。
また、クリニックでは、野菜に含まれる栄養素よりずっと「シミに確実に効く」内服薬の処方も可能です。
今あるシミを早く・確実に消したいのであれば、一度医師による無料カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
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